【公演レポート】座・高円寺レパートリー『夏の夜の夢』

主催事業

9月13日(土)に、こどももおとなも劇場#10 座・高円寺レパートリー『夏の夜の夢』を演劇ホールで上演しました。

2016年から毎年、世界の名作物語をこどももおとなも楽しめる舞台作品でお届けしている“こどももおとなも劇場”。今年は東京都杉並区立の劇場、座・高円寺さんによる、シェイクスピアの喜劇『夏の夜の夢』をお届けしました。座・高円寺さんは2018年に同シリーズ#3で『ピノッキオ』も上演いただいており、今年で2回目の登場となりました。

本番当日、開演前に本作で演出を務めた座・高円寺の芸術監督、シライケイタさんによるお話がありました。シライケイタさんは、当劇場の「新 かぼちゃといもがら物語」#4『幻視~神の住む町』の戯曲を書いていただいたこともあります。今回、初めて劇場に来た子どもや大人の方も多く、どことなく緊張の雰囲気が漂っていた客席。シライケイタさんが座・高円寺のことや、本作について優しく説明してくださり、時には客席から笑い声も聞こえ、和やかな雰囲気で開演を迎えました。

 『夏の夜の夢』はシェイクスピアの喜劇として人気の高い作品。上演台本を手がけたのは、2013年のキングオブコントで優勝したお笑いコンビ「かもめんたる」の岩崎う大さん。劇作家として「劇団かもめんたる」を主宰し、岸田國士戯曲賞に2年連続ノミネートされるなど、演劇界でも注目されています。岩崎う大さんの上演台本、シライケイタさんの演出、そして数々の舞台・映像作品で活躍されている出演者7名による『夏の夜の夢』。宮崎ならではのネタも取り入れていただき、客席からは笑い声も多く聞こえ、楽しんでいただけた様子が伺えました。

 また、本公演ではろう者のお客さまに向けた鑑賞サポートを実施しました。本作では、NHK「手話で楽しむみんなのテレビ」「みんなの手話」等、さまざまなメディアや公演に出演しているろう俳優の西脇将伍さんが妖精パック役として出演。上演台本の事前貸出や、字幕タブレット、場内アナウンスの手話通訳などを実施し、初めて劇場にきたというろう者のお客さまも。作品の最後では手話のパフォーマンスもあり、アンケートではそのシーンに感動したというお声も多くいただきました。

 ご来場いただいた皆さま、座・高円寺の皆さま、誠にありがとうございました!

 なお、舞台写真を下記ページで多く掲載しております。ぜひご覧ください。

【来場者アンケート】

・手話ダンスがすばらしかったです。無音の手話ダンスに感動しました。(50代女性)

・劇前の監督さんのお話から、最後の手話のみの無音の時間、最高に心に沁みました。親子で素晴らしい時間をいただき、ありがとうございました。(女性)

・時折ある手話のみのシーンも、耳の聞こえない方たちの世界を少し感じられるようでうれしかったです。また来てください!(30代)

・子どもたちと一緒に来ました。大笑いしたり涙が出たり、とても楽しかったです。皆さんの声もとても素敵でした。(40代女性)

・夏の夜の夢の原作から舞台化し、さらに座・高円寺さんならではの楽しく泣ける作品でした。手話での会話最高でした!(20代男性)

・みんながひょうじょうをだしてやっていたのできもちがすごくつたわってよかったです。(20歳未満歳女性)