「ミュージック・アカデミーinみやざき」終了しました!
3月22日(土)にはじまった「第17回ミュージック・アカデミーinみやざき」は、29日(土)をもって終了しました。日本の各地から集まった、総勢26名の若い演奏家たち。三浦文彰さん、パヴェル・ヴェルニコフさん、スヴェトラーナ・マカロヴァさん、長原幸太さん、計4名の名だたる講師陣によるレッスンが行われました。





最後に行われた修了式では、三浦さん、長原さんのお二方からお言葉をいただきました。

三浦さんは、「今回のアカデミーでは全員のレッスンをすることができ、最後聴き合い会で皆さんの成果を聴けて、すごくうれしくなりました」と話し、「皆さんぜひ音階を練習してください。基礎がついていかないと、表現もできないので、練習を頑張ってください」と最後にアドバイスしました。

長原さんは「聴き合い会で皆さんの演奏を聴き、皆さんいいきっかけをつかんでくれたような気がします」と話し、三浦さんのアドバイスを踏まえ「一音一音の音を積みかさねていく、この一音にこだわるということを忘れないで、これからも頑張ってください」と激励しました。
その後、受講生への修了証授与、優秀賞・奨励賞の表彰が行われました。優秀賞に後藤真理子さん、平野友葵さん、奨励賞に田村咲葉さん、村田夏帆さん、山本真緒さんが選ばれました。





修了式後も、受講生の皆さんが三浦先生と長原先生のお二方にアドバイスを求めて話しかけている姿がとても印象的でした。皆さん、お疲れ様でした!

さて、今回4名の受講生にアカデミーの感想を伺いました。
*記載の学年はインタビューを行った2025年3月下旬時点のものです。

まずは奨励賞を受賞された田村咲葉さん。兵庫県出身で、現在は東京藝術大学2年生。実は宮崎にゆかりがあり、おじい様は宮崎交響楽団でヴァイオリンを弾いていたそう。アカデミーは、中学1年生のころから受講し、今回で6回目の参加。「毎年、普段習えない先生方に教えていただける貴重な機会。毎回先生の音に目がハートになっています」と毎年参加するのを楽しみにしているとのこと。初めて参加したときから毎回、付き添いで福岡県から来ているおばあ様は「年々年々上達していくのが、聴いていて楽しいですね」とうれしそうに話してくださいました。

田村さんはうどんが好きなようで、劇場近くの「大八うどん」や「車うどん」を食べて過ごされていたようです。「アカデミーで生まれたつながりはありますか?」と聞くと、「中学生の頃に憧れていたアカデミーの受講生の方が、大学に入ったら先輩でいらっしゃって、『○年前にアカデミー参加されていましたよね』ってことはよくありますね。年齢の近い人だと、今では大学で一緒にオケの授業を受けたりしています」と、このアカデミーきっかけでのつながりが多いとのこと。「皆さんすごくあったかくて、本当によくしていただいています。受講生同士も仲良くなれる、話しやすい雰囲気で、ありがたいなと思っています。来年も日程が合えばもちろん参加したいです!」と感想を話してくださいました。

次にお話を伺ったのは、中村朱里さん。大阪府出身の相愛大学3回生で、本アカデミーは初参加。「春休みにいろいろ学んで、新しいことを発見して、どんどん技術を磨きたい」と思って応募された中村さん。以前、普段受けているセミナーとは違うセミナーを受講し、「いろんな視点から、学び・発見できることがあった」という経験から、本アカデミーの豪華な講師陣を見て参加したいと思ったそうです。

アカデミーの感想について聞くと、「本当に幸せでした」と笑いつつ、「どの先生も音の発音を、細やかに言ってくださったんですよね。あと、体の使い方が自分では間違っているとは思っていなかったけれど、先生から見たら固まっていて、弾きにくいのがどこが原因なのかを、的確に言ってくださいました」と学びが多くあった様子。今回初めて宮崎に来たそうで、「美味しいお店が多いですよね。毎日パン屋さんに通って、劇場近くの杏カフェでケーキを食べたり、結構楽しみました」と話し、「来年は4回生なのでどうなるか分かりませんが、機会があったらぜひ参加したいです」と話してくださいました。


最後にお話を伺ったのは、清水耀平さんと山本真緒さんのお二人。清水さんは第15回(2022年)に参加、山本さんは第16回(2023年)に参加し、お二人とも2回目の参加となった今回。桐朋女子高等学校から桐朋学園大学と、お二人とも同じ学校の先輩後輩のようで、たまたま二人とも今回のアカデミーに申し込んでいることが分かったそうです。アカデミーの感想について、清水さんは「前回は全員の先生につけなかったんですけど、今回は全員の先生から、そして2回学べる機会もあって良かったです。憧れの先生方、画面越しの先生方に直接会えて、しかも生の音を聴けたというのはすごく素晴らしい経験でした。特に三浦先生は、同じ桐朋出身で、年齢もそこまで離れていないけれど、すごくスーパースターみたいな存在だったので、三浦先生の生の音を間近で聴けたのは印象深かったです」。


今回奨励賞を受賞した山本さんは「マカロヴァ先生のレッスンがとても印象的でした。いつも学校でヴァイオリンの勉強をして、技術面に一生懸命になってしまっていて。先生から、イメージをふくらませて弾くことや、情景を思い浮かべること、一音一音がどういう音なのか想像して弾くこと、その大切さを教わりました」と話し、お二人ともできれば来年も参加したいと話してくださいました。
第30回宮崎国際音楽祭の教育プログラムである「第17回ミュージック・アカデミーinみやざき」。受講生皆さんにとって、充実した1週間になったのではと思います。皆さんのこれからのますますのご活躍を心より祈っています!
そして、いよいよ今月20日(日)からスタートする「第30回宮崎国際音楽祭」。どうぞお楽しみください!
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