劇場レセプショニストって、どんなお仕事?

けんげきで働く人

皆さんは、「劇場レセプショニスト」というお仕事をご存じですか?

レセプショニストとは、お客様が安心して舞台を楽しめるようにサポートする、劇場には欠かせない存在です。チケットのもぎりに始まり、扉の開け閉めや客席へのご案内まで、その仕事は実に多岐にわたります。

今回は、ただいま開催中の【宮崎国際音楽祭】で活躍するレセプショニストたちの姿を、少しだけご紹介します!

 新しい仲間が加わりました!

4月より、9名の新人レセプショニストが仲間入りしました。さらに、長期休館を経て約1年半ぶりに復帰したスタッフとの再会もあり、うれしさもひとしおです。

メンバーには、子育てがひと段落した方、定年を迎えて新しい社会経験としてチャレンジしている方、「いつか劇場で働いてみたい」と憧れていた方など、さまざまな背景を持つ方がいらっしゃいます。
現在は、32名のスタッフがレセプショニストとして登録しており、公演ごとにメンバーを組んで、お客様をお迎えしています。

 勤務前には、しっかり研修!

音楽祭の勤務が始まる前には、2日間にわたる集中研修を実施しました。

基本的な接遇マナーから、チケットのもぎり、座席のご案内方法まで、覚えることが盛りだくさんで、「頭がもうパンパンです!」という声があちこちから聞こえてくるほどでした。

中には、劇場の開館当初から勤務しているメンバーもおり、その落ち着いた所作や判断力に、憧れの眼差しを向ける新人の姿も見られました。アドバイスをすぐにメモする姿勢からは、「良い接客をしたい!」という前向きな気持ちが伝わってきます。

 レセプショニストの1日をご紹介!

ここで、レセプショニストの1日の流れをご紹介します。

  【準備】
   ・開場の30分~45分前には、制服に着替えて会場に集合
   ・全体ミーティング(本日の公演説明書を確認)
   ・フロアミーティング(フロアリーダーを中心に、業務内容・スケジュールを確認)           
   ・場内やお手洗いのチェック、備品の確認と設置等                             
   ・影アナウンスが各フロアで聞こえるかのチェック                       
   ・各配置場所にスタンバイ
  【開場】
   ・チケットテイク
   ・扉・ロビー・バルコニー案内
   ・客席案内
   ・クローク対応
  【開演】
   ・開演後に到着されたお客様のご案内
   ・チケット半券の整理
   ・休憩対応の準備
  【休憩】
   ・施設の案内、お客様対応
   ・お手洗いの混雑状況の確認
   ・公演再開のお声掛け
  【終演】
   ・お見送り、アンケート回収
   ・お忘れ物などの確認

  

このように、開演前から終演後まで、ひとつの公演にはたくさんの動きがあります。

以前は、検温や手指消毒が日常だった会場入口も、現在はより自然な形でお客様をお迎えできるようになりました。「緊張します…」とドキドキしながら立っていた新人たちも、お客様からの「ありがとう」の一言に背中を押され、回を重ねるごとに自然な笑顔が増えてきています。                         

 実は…一番ドキドキする瞬間があります

レセプショニストにとって、もっとも緊張する瞬間・・・
それは「開演後に到着されたお客様をご案内する時」です。
できるだけ演奏の妨げにならないよう、静かに、スムーズにお席へとご案内する、
中でも短いタイミングでのご案内の際は、経験を積んだスタッフでも思わず息をのむ瞬間!
無線から「ご案内できました」と声が届くと、スタッフ全員がふっと肩の力を抜きます。

そんな緊張感のある時間も、レセプショニストの仕事のひとつです。

お客様には、できるだけゆったりとした気持ちで音楽を楽しんでいただけたらうれしいです。
音楽祭では、開場中と休憩中に2階屋外の光のプラザ(雨天時は2階ロビー)でビュッフェをご用意しています。
少し時間に余裕を持ってお越しいただけると、スムーズにご案内できるだけでなく、ビュッフェもゆっくりお楽しみいただけると思います。

 音楽祭は、いよいよ終盤へ

音楽祭も、残り2公演。まだまだ未熟なところもありますが、
レセプショニストも、日々学びながら頑張っています。
お客様とともに、この音楽祭を最後まで盛り上げていけたら幸いです。

会場でお会いできるのを、スタッフ一同、心よりお待ちしております。

この記事を書いた人

Satomi Fukuoka(ふくおか さとみ)
「橋の向こう」といわれる地域に在住。現在、企画広報課に所属し、音楽事業を担当。
オタク気質で好きなものが見つかると、すぐ沼る傾向あり。

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