楽器のおはなし

けんげきで働く人

皆さんチューバという楽器をご存じでしょうか。

最近では「響けユーフォニアム」というアニメ(筆者はあまり詳しくないですが…)で少し知名度が上がったのではないかと思います。しかしながら、吹奏楽のステージを見ると舞台上手(客席から見て右側)にいる大きい楽器ぐらいにしか思われていないのが現実ではないでしょうか。

今回はそんなチューバのお話です。

このチューバという楽器、重さ約10㎏、高さ約80㎝、すべての管をつなげた長さが9ⅿ60㎝と管楽器の中では特大サイズで、吹奏楽やオーケストラでベースラインを担当している楽器です。ピアノでいう左手の役割です。ちなみに、甲子園やパレードなどでよく見る体に巻き付けて吹いている白い楽器。これもチューバの仲間でスーザフォンという楽器です。

さて、どんな楽譜を吹いているかというと以下のような楽譜です。

単調な楽譜ですね。吹いていてもつまんないでしょと皆さん思われたのではないでしょうか。事実、中学時代にこの楽器に出会った私も「重いし、つまんない」と思っていました。しかし、続けていると色々な魅力を見つけてしまうものです。

その中でも最大の魅力は、「縁の下の力持ち」になれるというところです。

吹奏楽やクラシックなどを聴いていると、一番聴こえてくるのはトランペットやクラリネットといった花形楽器が奏でるメロディーかと思います。

ベースラインのパートやハーモニーを作るパートは正直あまり目立ちません。 しかし、音楽を作るうえで大切なテンポや、ハーモニーの基本となる音を担当しているのはチューバなどが構成する低音パートです。つまり縁の下の力持ち的な役割をしているパートであるということです。ちょっと言い方を変えると影の支配者という立ち位置です。大切な役割を目立たずともこなしているというところ、かっこよくないですか?

まだまだチューバの魅力はたくさんあるのですが、挙げていくときりがなくなってしまうので、もっと聞きたいという方は劇場内で私をお探しください。

さて、チューバの音を聴いてみたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな皆様に、宮崎県内で活動する金管アンサンブルのBrass Ensemble Riccoのご紹介です。(恐れながら筆者が代表を務めております。)県内の若手アマチュア金管楽器奏者で結成された楽団です。老若男女問わず楽しめる演奏会を企画していきますので、今後ご注目ください。

この記事を書いた人

依網豊(よりあみゆたか)
宮崎県出身。
2021年度より施設利用課施設サービス係に勤務。
中学時代からチューバ一筋14年目。
宮崎市消防団音楽隊チューバ奏者、Brass Ensemble Ricco代表。
その他県内各所にてアマチュアチューバ奏者として活動中。

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