あでやか!NADESHIKO 魅了!最強の仲間たち
宮崎国際音楽祭、5月2日にはえびの市でNADESHIKO弦楽八重奏団によるサテライト・コンサート、3日と4日には劇場で、三浦文彰音楽監督とピアニストの辻󠄀井伸行さんを中心とした演奏会が開催されました。
NADESIHKOの会場は開館40年を迎えたえびの市文化センター。えびの市やその周辺の地域を中心に多くの方が来場されました。
NADESHIKOはヴァイオリン4人、ヴィオラ2人、チェロ2人の、女性8人のグループで、思い思いのカラフルな衣装で登場した瞬間から、ステージは明るくあでやかに。加えてヴィオラの須田祥子さんの巧みな進行で、曲の合間のトークでは、楽しさと笑いが会場を包みます。
モーツアルトで始まった公演は、クライスラーやルロイ・アンダーソン、ビゼーの歌劇「カルメン」のいいとこ取りと、親しみのある曲を中心に展開。中でも会場をうならせたのは、ショスタコービッチの弦楽八重奏のための2つの小品からの演奏。20世紀最大の作曲家ともいわれるショスタコービッチの八重奏曲に、会場は息をのむ雰囲気に包まれました。


女性の奏でる弦楽器は全体的に柔らかさを感じますが、一方で力強さも。そしてヴァイオリンを例に取ると4人が出す音色にはそれぞれ特徴があり、一人一人の微妙な違いを感じることができる楽しさも。
弦楽八重奏として作られた曲は必ずしも多くないということで、8人で演奏するためのアレンジが難しいほか、全員がオーケストラメンバーやソリストとして活躍しているため、そろって練習する機会はほとんどないとのことでした。それでも本番では息はぴったり、須田さんは「みんなうまいなあ~」と自画自賛されていました。
5月3日と4日、芸術劇場のアイザックスターンホールに詰めかけたお客様を魅了したのは、三浦文彰音楽監督のヴァイオリンと辻󠄀井伸行さんのピアノを軸にした演奏会。
3日は二人に加えて、ヴィオラの鈴木康浩さん、チェロのヨナタン・ローゼマンさんの4人による、ブラームスのピアノ四重奏曲などの演奏が行われました。時々互いにコンタクトし合いながら、あうんの呼吸で進んでいく情熱的な演奏。
終了後に「若いエネルギーに喝采」との感想もいただきました。





4日は三浦さんと辻󠄀井さん二人だけの演奏会。辻󠄀井さんのピアノのソロ演奏、2曲に続いて、ラヴェルとフランクのヴァイオリンソナタが披露されました。
二人は普段から仲が良く気が合うということで、それぞれの魅力を互いの力が更に引き出す音色が、会場に響き渡ります。静かな熱気に包まれた演奏が終わると鳴り止まない拍手!アンコールを2曲も披露してくださいました。



3日と4日の公演では、劇場がある文化公園の駐車場に加えて、周辺の宮崎神宮や大学にも協力していただき駐車場をお借りしましたが、それでも車を止めるのに時間がかかったとのお声もいただきました。また年配の方からは、ホール内の階段がキツいとのご指摘も。
臨時の駐車場への人員の配置や、ホール内の案内や介助を丁寧に行うことなどで、できる限り対応していきたいと考えています。