「Mz」 吹奏楽若手オールスター
秋以降、劇場では、吹奏楽の様々な公演も行われています。
11月3日は、アイザックスターンホールで「吹奏楽祭」。全県ではなく、県吹奏楽連盟中央支部の催しでしたが、宮崎市を中心に、小、中、高、中高合同、市民の吹奏楽団など、27団体が参加。
吹奏楽曲をはじめ、映画の関連曲、ポップス、最近流行している歌などを、工夫を凝らして演奏し、詰めかけた人たちを楽しませていました。


そして10月5日には、「響宴」と題した、若手演奏家による吹奏楽公演が行われました。県内で活躍する若手オールスターの演奏会、その名はサウンドプロジェクト「Mz(エムズ)」です。
「Mz」とは、宮崎=MIYAZAKIの文字から「M」と「Z」を取り出したもの。加えてミレニアル世代の「M」(1980年代から90年代に生まれ、新世紀の2000年以降に成人した世代)とZ世代の「Z」(1990年代後半から2010年代前半生まれの世代)をかけたとのことです。
メンバーは20代から40歳までのおよそ65人。ふだんは県内の9つのグループで活動しているということですが、各団体を通じて募ったのではなく、個人個人に声かけして輪を広げたとのこと。去年の春頃から計画を練り、今年2月からはメンバーが各地から集まって毎月練習を重ね、前日までみっちり音を合わせたそうです。
吹奏楽の名曲を次々と披露した高いレベルの演奏だけでなく、若さを結集して新しい何かを生み出そうという熱意が客席に伝わり、大勢のお客さんから盛んに拍手を送られていました。


この公演は、当劇場が音楽や演劇などの県内の文化活動を応援する、「みやざきの舞台芸術シリーズ」の一つとして開催されました。
忙しい仕事や生活の合間に、音楽を楽しみ、宮崎で何かを創り出そうという試み、劇場としても今後も何らかの形で関わりたいという想いを感じた公演でした。
この記事を書いた人
松坂千尋(まつざか ちひろ)
2024年6月末から宮崎県立芸術劇場の理事長兼館長。
