ひなたのバロック#3
クープランやラモーなど、17~18世紀のクラヴサン(チェンバロ)のための音楽には、すてきなタイトルがつけられていることがよくありますが、これらは、当時の美術や文学と深い関りがあると言われています。また、音楽のなかのさまざまな音型のなかには、当時の舞踊や演技に見られる人々の”身振り”を思わせるものもあり、これらがつながると、クラヴサンの音楽がより生き生きと感じられる、と昔から言われてきました。今回のひなたのバロックは、ロココ絵画がご専門の美術史家の小林亜起子さん、そしてフランスの宮廷舞踏に詳しい古典舞踏家の市瀬陽子さんをトークゲストに迎え、美術・建築・文学・料理・音楽など、さまざまに五感を刺激するものに満ち溢れていた当時のフランスの宮廷文化に想いを馳せながら、美しいクラヴサン音楽の数々をお楽しみいただこうと思います。
内容
出演者
大塚 直哉(企画・監修/チェンバロ)
東京藝術大学大学院チェンバロ専攻を経て、アムステルダム音楽院オルガン科およびチェンバロ科を修了。バッハ・コレギウム・ジャパンや東京ゾリステンなどのアンサンブルにおける通奏低音奏者としての活動のほか、オルガン、チェンバロ、クラヴィコードのソロ奏者としても日本やヨーロッパなど各地で活発に活動を行っている。現在、東京藝術大学教授、国立音楽大学非常勤講師、宮崎県立芸術劇場オルガン事業アドバイザー。またオルガンやチェンバロ、クラヴィコードなどむかしの鍵盤楽器に初めて触れる人たちのためのワークショップを各地で行っている。「アンサンブル コルディエ」音楽監督。NHK-FM「古楽の楽しみ」案内役として出演中。
小林 亜起子(美術史家)
東京藝術大学美術学部講師。パリ第10大学修士課程修了(M.A.)、東京藝術大学博士課程修了(博士)、ローザンヌ大学博士課程修了(Ph.D.)。専門はフランス美術、装飾美術。著書に『ロココを織る−フランソワ・ブーシェによるボーヴェ製作所のタピスリー』(中央公論美術出版)、共著に『Arachné : un regard critique sur l’histoire de la tapisserie』(Presses universitaires de Rennes)、『新古典主義美術の系譜』、『イメージ制作の場と環境−西洋近世・近代美術史における図像学と美術理論』(共に中央公論美術出版)、訳書にフイエ著『イタリア美術』監訳(白水社)などがある。
市瀬 陽子(古典舞踏家)
舞踊史研究者、ダンサー、振付・演出家。立教大学、東京藝術大学卒。15-19世紀の西欧舞踊史研究に基づく舞台を制作、上演に際しては衣装や美術等のデザイン、製作も手がける。ダンス・ユニット〈セーヌ・エ・サロン〉を率いてサントリーホール主催企画(2009/2012)にて振付作品を発表、主演。舞台に関わる活動としてオペラやバレエの振付・演技指導などを行う他、講演やワークショップ、論文・雑誌寄稿などの執筆活動にも積極的に取り組む。近著に『バレエとダンスの歴史』(鈴木晶編、平凡社)、DVD『時空の旅~バロックダンス・ファンタジー』(解説、エリアビー、レコード芸術特選版)、楽譜『バロックピアニストへの道~フランスの舞曲編』(大塚直哉編、学研プラス)など。聖徳大学准教授、東京藝術大学非常勤講師。
■プログラム
F. クープラン:『クラヴサン曲集』より
「百合の花ひらく」「シテール島の鐘」「フランスのフォリア、または色とりどりのドミノ」
ダカン:「かっこう」
ラモー:「つむじ風」「やさしい嘆き」「タンブーラン」
デュフリ:「摂政」
ほか
※都合によりプログラムが変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。
チケット料金
<全席自由>
一般 2,000円(1,800円)[当日2,500円]
U25割 1,000円 ※鑑賞時25歳以下
※( )内はくれっしぇんど倶楽部会員価格
※未就学児の入場はご遠慮ください。
※車椅子席・介助席は、メディキット県民文化センターチケットセンターのみの取り扱いとなります。
※当日券が出る場合は500円増しとなります(ただしU25割を除く)。販売は当日の午前10時から窓口・電話で行います。
※U25割は、年齢の確認ができる身分証の提示をお願いする場合があります。
発売日・申込開始日
くれっしぇんど倶楽部会員:8月 7日(日)
一般:8月14日(日)
チケット予約・購入
〇メディキット県民文化センターチケットセンター
【窓口・電話】0985-28-7766 ※午前10時~午後6時30分/月曜休館(月曜日が祝日の場合は翌平日休館)
【WEB】劇場HPから24時間座席を指定して予約・購入できます。
<その他プレイガイド>
〇チケットぴあ(webサイトのみ取扱い)
主催・お問い合わせ先
主催:公益財団法人宮崎県立芸術劇場
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会
[お問い合わせ先]
公益財団法人宮崎県立芸術劇場