ドラマとリアル
館長のつぶやき
夜、空いた時間にドラマを良く見る。配信全盛の時代で、テレビドラマ、動画配信業者によるドラマなど盛りだくさんである。
大型エンターテイメントを楽しむ一方で、リアリティーがあるものに惹かれる。最近は警視庁の広報課を舞台にしたドラマと、裁判官が主人公のドラマがそうだった。



警察モノのドラマは多いが、広報を正面から取り上げたものは、ほとんどない。ドラマなので誇張はあるが、警察内部の力関係と葛藤、メディアや記者との関係、実名か匿名かという問題、被害者と加害者など、警察や広報、報道の実態や問題をリアルに描いていた。
過去に自分も事件取材に関わった経験から、特にそう感じるのだが、ドラマの原案は民放の元記者とのこと。このドラマに限らないが、警察上層部は時々すごく権力的で悪い存在として描かれる。知り合いの元警察幹部は「あんな幹部はいないよお」とこぼしていたが、面白くするための脚色は、ある程度やむを得ないかも。
裁判官のドラマは、発達障害がある裁判官を主人公にしたものだった。主人公のキャラクターはある意味で今日的だったが、裁判官や弁護士、被告人など、細かい部分を含めてリアルに丁寧に描かれていた。
ストーリーの柱となっていた再審事件には、現実的ではないところも感じたが、面白さを増す要素も必要であろう。私は司法担当記者も長く経験したことから、裁判や検察モノのドラマに惹かれる面も強いのだが、原作が新聞社の元司法記者の小説だと知ってリアリティーに納得がいった。私の少し後の時代に、司法を担当していたとのこと。知り合いが「彼は宮崎出身で自分の同級生ですよ」と教えてくれた。
この記事を書いた人
松坂千尋(まつざか ちひろ)
1957年宮崎県延岡市生まれ。小学校から高校まで、宮崎市、日南市、東郷町(現日向市)在住。
2024年6月末から宮崎県立芸術劇場の理事長兼館長。
2024年6月末から宮崎県立芸術劇場の理事長兼館長。
