始まりました 劇場での公演

館長のつぶやき

4月29日(水祝)。

宮崎国際音楽祭、メディキット県民文化センター(宮崎県立芸術劇場)での公演が始まりました。

 

劇場の周りには、みやざき公園協会などの提供による色とりどりの花、そして二階のテラス「光のプラザ」には、鮮やかなブーゲンビリア。音楽祭の期間中、目と心を楽しませてくれます。

 

劇場公演のスタートは、室内楽の秘密。演奏者はどんな気持ちで演奏し、どこが見せ所と思っているのかなどを、わかりやすく解説し、一部を実際に演奏しながら室内楽を解剖していくプログラムです。

進行はアナウンサーの中井美穂さん。ヴァイオリンは三浦文彰音楽監督、チェロは清水詩織さん、ピアノは高木竜馬さん。解剖するのはショスタコーヴィチのピアノ三重奏曲。最初に第1番を演奏した後、第2番の見せ所や聴き所などをたっぷり解説した後、休憩をはさんで第2番の本番です。

撮影:K.Miura

1900年代に活躍したロシア(ソ連)のショスタコーヴィチ。交響曲や弦楽四重奏曲が有名ですが、今回はピアノ三重奏。第1番は1923年17歳の時の作品で、第2番は1944年の作品。作られた時期が実に20年あまり離れています。

秘密を解剖したのは第2番。曲がチェロの独特の弾き方で始まることや、ヴァイオリンやチェロの弦の使い方がいわば一方通行になっている箇所があること、ピアノに激しいタッチが求められている部分があること、ショスタコーヴィチが楽譜に細かい指示を書き入れていることなど、知らない話が次々に。

第2番は、友人の突然の死を悼んだ曲だそうですが、作られたのは第二次世界大戦のまっただ中の1944年。解説を聞いた後なので、曲の特長や見せ場がよくわかるとともに、当時の時代が曲に反映されている気がしました。公演の後「難解と言われるショスタコーヴィチの曲の秘密がよく分かった」「複雑な今の時代にも想いが及んだ」などの感想をいただきました。

 

音楽祭、4月30日と5月1日は美郷町と国富町で、子どもたちや地元の人を対象にしたキャラバン・コンサート、5月3日には劇場の3つのホールで、本格的なピアノ演奏や、県民による吹奏楽や合唱、ジュニア・オーケストラなどの6つの公演が楽しめる、気軽にクラシック♪が行われます。

第31回宮崎国際音楽祭 公式ページはコチラ>>>

この記事を書いた人

松坂千尋(まつざか ちひろ)
1957年宮崎県延岡市生まれ。小学校から高校まで、宮崎市、日南市、東郷町(現日向市)在住。
2024年6月末から宮崎県立芸術劇場の理事長兼館長。

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