ウマ娘
夢をかける、そんな人がたまにいても良いと思う。ただ、それを書くのに、以下のトピック毎に最低でも1,000文字×歴年数分は費やしてようやく、全てが有機的に繋がっていることを理解してもらえると思う。このブログは500~1,000文字程が目安。やばい全然足りない。以下、私の
・馬好き歴(16年強)
・ウマ娘歴(4年半)
・ゲーム歴(1年半)
・芸術歴(40年程)
・業界歴(20年超)
これらの繋がりとその他諸々だけで軽く10万文字は超えてしまう。困った。むしろ『失われた時を求めて』くらい書けちゃいそうなのだが。仕方ない。大事なことだけ、簡潔に。
・2005年末、府中に越してから馬が好き。今はメイショウサムソンの里親をさせてもらえている。嬉しい。こないだ久々に会えた。みんな可愛い。
・2018年4月、馬好きとして食わず嫌いはいけないとアニメのウマ娘を半信半疑で観る。第1話は少し気恥ずかしさもあったものの、続く冒頭主題歌で、忘れもしないウオッカの安田記念が一瞬再現され、天啓にうたれる。競馬とクラシック音楽はあまりにも似ている。クラシック音楽の擬人化。自分の残り半生(あと半世紀くらい?)をかけるべき大仕事が見出された時。
・2021年、ほぼファミコン(赤と白の)しか知らなかった自分にとってのゲーム元年。ウマ娘、次いでQuest2のBeat Saberも始める。正直、自分が楽しめるのか不安だったが、杞憂だった。音楽とは身体的なもので、このVRゲームは非常に音楽的だと感銘を受ける。音楽をやっている、と感じる。(恐らく)ウマ娘と比べて参照できる先行事例が少ないだろう私の計画にとっても、光明が見える予感。その意味を詳述できないのがもどかしいが、とりあえず見様見真似でプレイ動画アップしてみたので見てもらえれば。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLRXu5NAgXN3yEvXpQZwNPDmrAmClcAtAf
・ウマ娘の素晴らしさは今や多くの人が様々な観点から語っている。私の夢(責務感)が若い文化への表面的で安易な接近的なものや単なる二匹目のどじょう狙いでないことを丁寧に説明するのはこの紙幅では難しいが、話しておきたいのは、ウマ娘が多様な層の個々人やコミュニティを繋ぐ存在へと育まれていること。それも、ある圧倒的な能力を持った天才やカリスマによるのではないように見えること。長い歴史や多くの言説、先行事例、人々の想い、それらをリスペクトして大切に扱い、血肉として丁寧に編み上げ磨き上げた結晶がウマ娘で、そこからファンが更に世界を膨らませ続けている。集合知の一つの理想形を見る思い。もちろん、自分は馬歴に関し20年にも満たない門外漢のひよっこ。ましてゲームシステムやその周辺に広がる世界、ネットミームなど今更新鮮に少しずつ吸収している最中。無知故の盲信かも知れない。見たい面しか見ていないかも知れない。でも、あの日の思い込みから4年半が過ぎ、知れば知るほど、確信は日増しに強くなる。ウマ娘は今やもう、全てを追いかけるのは到底不可能なまでに多くの人の心の中で成長し続けている。もうカンリニンチャンのニンジン育成を楽しく共有していた穏やかな時間は過ぎた。もしいつの間にか平気で力が自由を奪う時代に移行していたとしても、彼らの中のウマ娘はもう誰にも奪うことはできない。そこに私は芸術を見る。そして、演奏という名の二次創作(言葉足らずが誤解を生まないことを願う)に人生の全てをかける演奏家たちの姿も。ウマ娘のシナリオに見られる本質的な音楽性や、恐らく私と同時期に同じようなことを考え、きちんと実現に向かっているプロジェクト(takt op.)への期待と不安、応援の気持ちと差異への…その他諸々、だが残念ながらもうとっくに文字数はオーバーしている。最後にこれだけ。仮に私のこれがただの夢物語に終わるとしても、これはいつか必ず実現されて、「セーゲルスタム:交響曲第343番」さん、とか「ヒンデミット:朝7時に湯治場で二流のオーケストラによって初見で演奏された《さまよえるオランダ人》序曲」さん等々、たくさんの個性的なキャラクターたちが次々に実装され、その曲を知らなくても良い、でも敬意をもって造形されたその名前を持つキャラクターを愛する多くの人たちによって、その名前から、様々な個別の、あるいは共同幻想のように共有される、豊饒な世界と物語が生まれ続ける、そんな感動的な未来を私は想像する。その幸せな風景の中で、私はもしかしたらスピンオフか二次創作という形で、「ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲」さんのシナリオを書くのかも知れない。私にとって芸術の本質である、この子の物語を。
この記事を書いた人
Ninjinsky(にんじんすきー)
【おことわり】Ninjinskyは、いつか愛馬に命名したいと16年程ずっと思ってるけど実現の見込みもないので、この際、自ら名乗ることにするものです。SNS等で既に同様アカウント名の方もいるかと思いますが、私はこれまで使ったことがなく(そもそも発信したこと自体なく)、それらの方たちとは別人です。名馬、好物、舞踊、半獣神、等々幾重にもかかる意味深い、私にとって大切な名前なので、新参ですが使わせていただきます。